純丘曜彰教授博士: ニュースの蜂

『朝まで生テレビ!』の元ブレインが、硬派ジャーナリズムの精神に基づき、
浮き世の暇つぶし、憂ばらし、肝だめしに、大手の新聞やテレビがひよって
伝えないネタを、勝手取材、執着調査、偏屈考察で突き刺しまくります。 

2014年07月

情報漏洩の元凶は君のパソコン!

/君のパソコンの中にCookieと呼ばれる情報が書き込まれており、これを介して、君の情報は他の企業にまでダダ漏れになってしまっている!/

 ショッピングサイトで見た商品が、その後も広告に出てくる。それは偶然じゃない。君のパソコンは、Cookieで汚染されている。Cookieというの は、サイト側の情報を端末側に型押しして残していく技術で、君がショッピングサイトとは関係のないページを見ているときも、広告業者は、君のパソコンの中 に残っているCookieを調べて、それに関連のある広告を押し出す。もっとはっきり言ってしまえば、ショッピングサイトが、君のパソコンを介して、君の 閲覧履歴を広告業者に「転売」し、小銭を稼いでいる。つまり、君の情報の漏洩元は、君のパソコンだ。

 ためしに自分のブラウザを調べて見てみろ。オプション、プライバシー、で、Cookieを表示、というのがあるはずだ。君が訪問したところは、かなり前 でも、やたらとCookieが残っているだろう。今回、情報漏洩で騒ぎになったベネッセも、イヴェントなどによる情報収集以外に、このCookieを使っ た行動追跡広告をやっていた。当然、他社でもやっている。基本的にCookieには個人を特定する情報は含まないことにはなっているが、特定の日時に閲覧 以上の会員登録や商品購入をすれば、その日時のCookieと組み合わせて、企業側は個人を再特定し、その後の閲覧履歴や購入履歴まで、ずっとすべて追跡 できてしまう。

 そして、実際、個人を特定できる氏名や住所、クレジットカード番号などを持つショッピングサイトそのものが、第三者の企業へのCookie転売業や広告 業を兼ねていることがある。よく、詐欺師グループが、いっぺん引っかかったカモの名簿を、他の詐欺師グループに転売する、という話を聞くが、あれと同じ。

 ブラウザのオプション、プライバシーで、Cookieの表示、のところに、Cookieの全削除、というボタンもあるはず。もちろん、Cookieは、 よく行くショッピングサイトのログインの手間が省ける、などの利便性もあるが、現状ではもはや利便性よりリスクの方が大きいかもしれない。どれが必要かわ からないなら、いったんCookieは全削除してしまえ。そのうえで、必要なサイトを訪問し、再入力すれば、新たにCookieが作り直されるので、なん の問題も無い。(Cookieの完全ブロックが理想だが、そうすると、使えないサイトも出てくる。)

 また、どの広告が、どこのCookieを転売購入して利用しているのか、端末側ではさっぱりわからない。しかし、これは、法的には「オプトアウト」に よって、追跡を止める権利がある。幸い(?)、ベネッセに、ベネッセが購入している主だったCookie転売業者のワルたちのリンクリストが出ている。自 分の情報を守るために、これを押して、片っ端からすべてのCookie転売業者を「オプトアウト」していこう。
http://www.benesse.co.jp/privacy/index.html

 ところが、現実には、いったんオプトアウトしたはずなのに、また君のパソコンの中にCookieを書き足して(オプトアウト情報そのものがCookie に記録されているので、本体は消さない、だが追加はおかしい)、また君をカモにしようとする場合もある。法律なんか守る気がない悪質なCookie転売業 者だ。こうなると、どれがその悪徳業者か、特定するのは、容易ではないが、こまめにCookieをチェックして、ブラウザのオプション、プライバシーで、 Cookieを保存する、の、例外サイト(つまりCookieを保存しないサイト)、を具体的に個別に指名しないといけない。

 ショッピングサイトも、自分のサイトの中で他の商品を勧める、という以上に、Cookieを介して顧客の情報そのものを広告業者や他の企業に売るのは、 たとえ個人を特定できるものではないとしても、顧客に対する裏切りだ。悪徳名簿業者の同類。Cookieを買う企業も同罪。少しは恥を知れ。


(大阪芸術大学芸術学部哲学教授、東京大学卒、文学修士(東京大学)、美術博士(東京藝術大学)、元テレビ朝日報道局『朝まで生テレビ!』ブレイン。専門は哲学、メディア文化論。)

猥褻はセクハラ

/猥褻かどうかは、セクハラ同様、相手が決めること。まして、売りものにしたら、完全にダメ。アートかどうか、なんて、関係が無い。/

 アートだから、身体の現実だから、猥褻じゃない、なんて、屁理屈を言っているやつらがいる。アートだろうと、身体の現実だろうと、猥褻はワイセツ! 専門的な言い方をすると、猥褻かどうかは、事実問題ではなく、権利問題だから。

 ようするに、猥褻は、セクハラ! 芸術だろうと、表現の自由であろうと、ダメなものはダメ。すべての自由は、他人の自由の手前で終わる。出したい自由が あろうと、見たくない、聞きたくない自由もある。それがアートであろうと、身体の現実であろうと、見たくない、ったら、見たくない。聞きたくない、った ら、聞きたくない。デスメタルがアートかどうか知らないが、そんなもん、個人のグループがかってに江ノ島の海岸に持ち込んでガンガン鳴らされたら迷惑。裸 像も同じこと。

 山田君はいつaも佐藤さんの肩に手をかけているのに、私が同じことをしたらなんでセクハラになるんだ? セクハラの定義はいったいどうなってるんだ?  とか、わけのわかってないおっさんが、よくボケをかましているが、それは、オマエだからイヤなんだよ。セクハラは、事実問題じゃない。権利問題。される方 が、イヤだ、ったら、イヤなの。ダメ、ったら、ダメなの。セクハラかどうか、アンタの側に決める権利は無い。

 猥褻も同じ。出す側がいくら、猥褻じゃない! なんて、大声で言い張ったって、それは越権。まさに猥褻。だれかにイヤがられた時点で、アウト。ミケラン ジェロだの、高村光太郎だのの彫刻はよくて、なんで私の作品はダメなんだ! って、それ、まさにおやじのセクハラの言い分とまったく同じ。オマエの作品だ からダメなの。かなり有名な作家ですら、ヌードの彫刻とかとなると、公共の場の設置は世間の評価が厳しい。文句は、社会のだれもが、なるほどあの国際的に も高く評価されている作家の有名な作品なのだから、と認めるくらいになってからにしてくれ。ようするに、アートだかなんだか知らないが、変質者の裸コート 男と同じなんだよ。不特定多数、つまり、相手かまわず見せつけて歩いたら、迷惑。ネットは、いまや子供もアクセスできてしまう「公共の場」なんだ。

 でも、セクハラ問題と同様、見せる方、見せられる方が合意の上で、特定のプライベートなところならいいんじゃないの、と言うかもしれない。私信のメール でエロ写真、エロデータをやりとりしているのに警察が手を出したら、そりゃ、たしかに警察の方が越権だ。じゃ、入場料を払って合意の上で見る美術館やスト リップ小屋、有料サイトならいいんじゃないの? となると、今度は別の話になる。裸や性像が付随する銭湯や祭礼ならともかく、裸や性像を主として不特定多 数に開放された有料の営業となると、性を売りものにしている、売春と同じ、ということになる。売春については、たがいに合意だからいいんだ、だれに迷惑を かけているわけでもないだろ、という人も世界には少なからずいる。が、すくなくとも現在の日本では、性は売りものにしてはいけない、ということが社会の基 調になっている。本番手前までの風俗があるんだから、裸を見せてカネをもらったって、それくらい、いいじゃん、と言っても、現行法でダメなものはダメ。

 自分の言い分が通らないと、大声で喚き散らして、話をむちゃくちゃにして、相手の方をねじ曲げようとするのって、どこかの元政治屋と同じなんだよなぁ。 それ、ヤクザのやり方だぜ。もちろんデモは権利のうちだけど、相手の言い分を聞かないで、自分の主張だけ一方的に押し通そうとするのは、まさにセクハラの 典型だよ。なんにしても、「アート」と言えばなんでも通る、みたいな屁理屈の錯覚は、専門の業界として迷惑。

(ついでながら、「自称」かどうかは、著作権法上は、どんなものでも「作品」を作れば、その時点で「作者」。ただ、世間一般には、それを公表したか、つま り、展覧会の実績があるかどうか、で決まるだろう。で、展覧会の実績は、調べれば、すぐに出てくる。展覧会実績があるのに、わざと「自称」とつけて言いふ らすのは、こんどは名誉棄損、営業妨害じゃないだろうか。)


by Univ.-Prof.Dr. Teruaki Georges Sumioka 純丘曜彰教授博士

(大阪芸術大学芸術学部哲学教授、東京大学卒、文学修士(東京大学)、美術博士(東京藝術大学)、元テレビ朝日報道局『朝まで生テレビ!』ブレイン。専門は哲学、メディア文化論。)

集団的被弾義務

/戦いは勝つとは限らない。攻める側からすれば、集団の中でもっとも近くて弱い国を見せしめに叩いて、手駒に変えて、親玉と戦わせるのが当然。もうすこしのらりくらりと渡っていく国際外交の才覚はないものか。/

 権利には義務が伴う。集団的に自衛権を行使すれば、集団的に攻撃を受ける義務を負う。この問題、私が賛成と言おうと、反対と言おうと、場合によっては国 会さえも無視して、国際情勢に従って政府が勝手に決める、勝手に行使せざるをえないのだろうが、同時に、自衛隊や外務省などは事前に手の引き方を考えてお いた方がいい。

 たとえば、第二次世界大戦。日本が最後まで残っていて、最後に降伏したが、あのときまだ、ドイツが徹底抗戦を続けていたらどうか。イフの話ではあるが、 たとえ降伏を打診しても、ドイツへの見せしめのために、東京に三つ目が落とされていたように思う。実際、イタリアは、降伏して終わりではなく、むしろドイ ツに対する戦闘にかり出された。元寇のときも、モンゴルに負けた高麗は、日本に攻め込むことを強いられた。

 防衛戦だったら勝てる、というのは、昔の話。昔は、守りは陣地を築けるから、攻めるより守りの方が三倍強い、と言われた。ところが、近代は戦略戦争に なって、前線ではなく、兵站補給を徹底的に叩くのが常套手段になった。つまり、防衛戦の方が、国土すべてが攻撃に晒され、壊滅させられてしまう。イラクみ たいには、なりたくない。だから、自衛の名の下に、先制で相手国を戦場にしたい、という発想も出てくる。

 しかし、先述のように、戦いは勝つとは限らない。朝鮮戦争のように、どちらも防衛戦ながら、戦線が大きく移動することで、南北両国とも全土が荒廃。まし て、現代。先制で相手国に手を出してしまったなら、相手国は、もはや自国戦場の勝敗など無視しても、戦略戦争の常套手段として、その兵站補給の拠点である こちらの本土の方をただちに叩き返してくる。実際、ハマスなんかがやっているのが、これ。こうなると、おたがいに軍隊の戦いではなく、一般国民の殺し合 い、憎しみの無限連鎖になる。

 マーケティングでもそうだが、二位が一位と正面衝突をしても勝てない。だから、三位を叩き潰して、手駒に変える。米国と中国がぶつかったら、中国は米国 を攻めても勝てない。となると、バカな弱小同盟国を見せしめにして、手駒に変える、というのは、当然の成り行き。たとえば、の話だが、集団的自衛権とか 言っていて、それでこっちまで標的にされて、九州を取られちゃったら、具体的には関門海峡の制海権を失ったら、それでうまく降伏できるのか。第二次世界大 戦のときのイタリアや元寇のときの高麗のように、日本は、また米国と勝てない戦争させられるんじゃないのか。中国としては、日本の本土を人質にして、自分 でやるより、日本に米国と戦わせた方が楽でいいにきまっている。実際、朝鮮戦争やヴェトナム戦争のとき、そうだったんじゃないのか。

 集団だろうと、個別だろうと、自衛的だろうと、先制的だろうと、攻撃なんて、始めるのは簡単。けれども、攻撃されるのを止めるのは難しい。むこうが止め てくれないかぎり、終わらないのだから。それは、イスラエルを見てのとおり。正直なところ、始まったら、日本に勝てる見込みは無いだろう。国家存亡に関わ る物資補給のためだとか言ったって、それに存亡がかかっているなら、そこを徹底的に叩いて滅亡させようとするのは当然。そして、集団の中でもっとも近くて 弱い敵国を見せしめにするのが当然。

 バカ正直なのもけっこうだが、ウソも方便の国際外交なんだから、もうちょっと、のらりくらりと、八方をうまく渡っていく才覚はないものかねぇ。威勢のいい妄想ではなく、現実的に防衛策を張っていくのでないと、三倍返しの目に遭う気がするけれど。


by Univ.-Prof.Dr. Teruaki Georges Sumioka 純丘曜彰教授博士
(大阪芸術大学芸術学部哲学教授、東京大学卒、文学修士(東京大学)、美術博士(東京藝術大学)、元テレビ朝日報道局『朝まで生テレビ!』ブレイン。専門は哲学、メディア文化論。)

子供たちの個人情報を守れ!

/流出した子供たちの個人情報は、今後、他のデータを累積させ、彼らを死ぬまで苦しめることになる。警察や政府は、今回の情報流出を子供たちの大量人権侵害事件として採り上げ、名簿を完全消滅させるべく、ただちに対策に動くべきだ。/

追記:ジャストシステムは、問題のデータを全消去した、とのこと。元凶のベネッセも、このような稚拙な情報漏洩事件を起こしてしまった以上、データの全消 去こそが当然。すくなくとも、全データの顧客に連絡を取り直し、明確なオプトインが取れなかったデータについてはただちに消去すべきだ。(オプトインの有 効性も3年程度とし、3年ごとにオプトの意思確認して、更新できないものについてはこまめに消去しろ。ベネッセにも出ドコロの怪しい子供のデータが大量に 入っている、との黒いウワサにきちんと向き合って、潔癖性を示すことは、正直な顧客の信頼を裏切ってしまったダメ会社としての責任じゃないのか。)

 いまだにジャストシステムも、マスコミも、世間も、何が今回の不正なのか、理解していない。本当の被害者は、子供たちだ。そして、その被害は、これから途方もない規模で起こってくる。

 ベネッセに限らないが、親は、アンケートその他で、子供の名前や年齢などの情報を企業に提供することがある。それは、子供にとって有益な情報が得られれ ば、と願っての、互恵的な関係。そして、その情報は、その企業に対する親の信頼に応えて、厳重に管理されなければならない。ところが、今回、ベネッセは、 それを裏切った。

 とはいえ、多くの親にとって、ほんとうに大切なのは、企業なんかじゃない。自分のところの子供にきまっている。だから、裏切られるもなにも、ベネッセな んか、最初から本気で信用していなかった。それで、情報に「すかし」のトラップを入れた。そして、案の定、ベネッセは、この「すかし」のトラップに引っか かって、情報管理の杜撰さを露呈した。ほら、やっぱり信用に足る企業なんかじゃなかった、というのが、正直なところ。

 しかし、今回、もう一つ、トラップに引っかかってきたのが、ジャストシステム。こんなところに、子供の情報を託した覚えは無い。本人や保護者の承諾も無 しに、勝手に人のうちの情報を調べ上げ、それで商売をしようとしているなんて、覗き見の変質者のストーカーのように陰湿で気味が悪い。だから、親たちは 怒った。なのに、情報は不正に入手したものじゃない、などと、開き直りやがった。ほんとうに救いがたいワルだ。

 ちかごろ、玩具メーカーなどもそうだが、子供で商売をしすぎだ。少子化で、一人の子供にかける単価が高くなっているからなのかもしれないが、子供はカネ づるじゃない。ひとりの人間だ。子供であろうと、人権がある。それを無視して、かってにその個人情報の売り買いをするなんて、人身売買と同じことだ。大げ さだと言うな。ああいう情報が、犯罪的性向の者に漏れたら、どうなるか。実際、あのビッグデータの中には、有名子役の○○や××なんかの自宅や電話、家族 構成まで含まれている。

 親や学校が苦労して、写真を含めて、子供たちを守ろうとしているのに、子供を金儲けのネタとしか考えていないベネッセやジャストシステム、名簿業者を見 ると、ほんとうに吐き気がする。そして、トラップではない真正データをベネッセに預けてしまっていた子供たちや親の苦しみは、これから始まる。

 いったいだれが本当の被害者なのか。個人情報を盗まれた子供たちだ。彼らの情報は、ネットに出回ってしまったプライヴェートのエロ写真と同様、彼らが死 ぬまで、ブラックな名簿業者の間をさまよい、高値で売り買いされることになる。おまけに、氏名や住所をマスターにして、今後、学歴や職歴、買物歴、借金歴 まで、ビッグデータに繰り込まれ、闇でさらに高値になっていく。だから、親たちがベネッセに、成績その他まで流出していないか、しつこく問い合わせている のだ。いまのところ、流出した証拠は無い、などと、ベネッセは言っているが、流出していない証拠を出せないならば、流失したも同然。

 ベネッセの疫病神おやじが、具体的な実害は無いから、などと、ボケをかまして驚いたが、名簿の具体的な被害は、これから生じる。同じ名簿を持っている以 上、ジャストシステムも同罪。事件の構図は『部落地名総鑑』と同じ。警察や政府は、今回の情報流出を子供たちの大量人権侵害事件として採り上げ、名簿を完 全消滅させるべく、ただちに対策を動くべきだ。

by Univ.-Prof.Dr. Teruaki Georges Sumioka 純丘曜彰教授博士
(大阪芸術大学芸術学部哲学教授、東京大学卒、文学修士(東京大学)、美術博士(東京藝術大学)、元テレビ朝日報道局『朝まで生テレビ!』ブレイン。専門は哲学、メディア文化論。)

ベネッセ以上にジャストシステムが問題

/数日前からベネッセの大量情報流出が問題になっている。だが、顧客が怒っているのは、情報を盗まれた同じ被害者の側のベネッセより、盗んだ情報を使って広告を送りつけてきたジャストシステムだ。/

説明:この記事は、7月10日朝8時のものです。この時点では、前日のベネッセの情報漏洩だけが報道され、マスコミは、例年の一太郎キャンペーンの大スポ ンサーであるジャストシステムの名前を出そうとしませんでした。しかし、自分の個人情報を盗まれ、DMを送りつけられた本当の被害者である子供たちからす れば、もともと、誰がワルなのか、は、最初から、はっきりしており、だからこそ、事件が発覚したのです。そして、その状況は、いまも変わっていません。ど ういう入手経路であれ、ジャストシステムは、ストーカーのようにかってに子供たちの個人情報を調べ上げ、自分の商売に利用しようとしたのであり、それは邪 悪な不正です。子供たちに謝るべきです。子供の情報を売買する、商売に利用するのは、人身売買と同じことです。子供たちを守る、という視点が、いまだにマ スコミに欠落していることにも、大きな怒りを覚えます。続きはこちら!

http://www.insightnow.jp/article/8165

 ベネッセからの超弩級の大量顧客情報流失も、管理の甘さ、という意味で問題だが、どうみてもマトモではない量の名簿を購入し、それでヌケヌケと広告を送 りつけてきて、いまだにほっかむりしている「スマイルゼミ」のジャストシステムって、いったいどういう会社なんだ? 顧客が怒っているのは、情報を盗まれ た同じ「被害者」の側のベネッセ以上に、情報を盗んだ側のジャストシステムだ。

 いや、盗んだわけじゃない、カネを払って買った「善意(知らなかった)の第三者」なんだ、なんて、ネゴトワ・ネティエ。常識的に考えて、あの量の個人情 報が、まともなものではないことくらい、それどころか、情報流出の出どころがまさにライヴァルのベネッセであることくらい、同じ業界にいればわからないは ずはあるまい。たとえ法律が許しても、しまじろうとそのおともだちが許すものか。

 まして教育関連だ。同社の主力製品の「一太郎」は、縦書きやマス書きに強かったので、昔から小学校や中学校に深く入り込んでいて、税金でも大量購入され ている。その延長線上で始めたのが、今回、広告で送られてきた教育教材の話。だが、教育以前に社会常識的な倫理観が壊れていて、なにが教材開発か。

 また、同じ理由で、「一太郎」は、官公庁や官公庁と取引のある企業などにも大量に入っている。だが、ジャストシステムが盗んだ個人情報を買って平然とし ている企業ということになると、ジャストシステムが自分で集めて持っている個人情報についても、同じ程度の管理意識しか無い、ということになる。

 今回、ベネッセからの情報流出がすぐに特定されたのは、自分の個人情報を提供先企業別に微妙にアイデンティファイし、追跡できるようにしていた管理意識 の高い顧客がベネッセに多かったからだ。ある種の「すかし」の入った個人情報で広告などが送られてくれば、それがどこに提供した自分の情報であったか、一 目でわかる。

 ベネッセは、長年の地道な努力で、25年をかけて、少しずつ顧客を増やしてきた。ママ友仲間の評判やクチコミ、その成果と信用が、あれだけの大量の個人 情報だ。ベネッセの顧客はそれをよく知っているから、ジャストシステムに怒っているのだ。それを、簡単にカネで買える、と思っているジャストシステムは、 経営の根本が間違っている。電話がつながらない、云々で逃げようとしても、今回の事件が大問題であることに気がついていないわけがあるまい。謝罪するな ら、ベネッセよりジャストシステムの方が先に決まっている。こんな広告を送りつけてきて、なにが「スマイルゼミ」だ。まったく笑えない。いや、へらへらと スマイルだなんて、バカにされているようで、余計に腹立たしい。

 今回の一件の事実関係がはっきりするまで、学校や官公庁は、ジャストシステムからのいっさいの物品購入は、ただちに完全凍結するのが当然だ。一般顧客に おいても、自分の個人情報を守るために、ジャストシステムの商品の購入、および、ユーザー登録は控えた方がいい。くわえて、顧客は、どこでも個人情報を提 供する際には、情報に「すかし」を入れて、自分を守ろう。仕組みは簡単。部屋番号の前に、AだのBだのの英字を書き加えるとか、一軒家でも、それらしい部 屋番号を付けてしまうとか。

 新聞やテレビ、ネットまで、ジャストシステムが大手スポンサーということで、いまだに今回の一件に口をつぐんでいるが(10日朝8時の時点)、謝罪する なら、ベネッセ以上にジャストシステムだ。どこから入手したかも怪しいような情報で広告を送りつけてくる企業は、いまの時代には、もはや存在そのものが社 会的に許されるものではない。頭を下げただけで済むと思うな。情報漏洩させてしまった側の三菱UFJ証券は1万円のギフト券だったそうだが、今回は情報を 盗んだ側なのだから、「お詫び」は、当然、もっと高額になるだろう。送り先の住所は知っての通り。ほら、みんな待ってるぞ。ズルは、結局、高くつくことを 思い知れ。

追記:ジャストシステムが14時過ぎになってコメントを出した。「当社が悪意を持って利用したかのような報道がなされました」だと。裁判のことしか考えが 及ばない頭の悪い弁護士に騙されたのだろうが、これは企業の危機管理として最悪の対応だ。「世間をお騒がせして申しわけございません」という謝罪から始め ないと、話にならない。この状況で、「ぼくは悪くないモン!」なんて、やれば、よけい火に油を注ぐようなもの。ますます世間を敵に回しただけ。そのうえ、 このコメントは、ホームページトップではないところにある。問題が表面化してからこの一週間をムダにしたことを含め、コーポレイトガヴァナンスがガタガタ である内情を露呈した結果か。

「悪意」を持っていたか否か、という話で言えば、「悪意」というのは、不正の認識があったかどうか、ということだが、第三者から名簿を購入してDMを送付 した時点で、法律的にはともかく、倫理的には、プロとして情報を扱う業者として「悪意」があった、と見なされうるだろう。これらの個人情報がジャストシス テムの業務代行として収集されたのでない一般販売のものであった以上、ジャストシステムのDMに関する「オプトイン」を得ていない、ジャストシステムから DMを送付されることに関して相手から承認を得ていない、ことは、あきらか。電子メールでダメなものは、DMでもダメ。文句がある、悪意が無かった、と言 い張るなら、今回、送付したすべての子供たちのオプトインを明示する必要がある。


by Univ.-Prof.Dr. Teruaki Georges Sumioka 純丘曜彰教授博士
(大阪芸術大学芸術学部哲学教授、東京大学卒、文学修士(東京大学)、美術博士(東京藝術大学)、元テレビ朝日報道局『朝まで生テレビ!』ブレイン。専門は哲学、メディア文化論。)

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